アベレージゴルファーとはどのくらいのレベルを指すのか詳しく解説

ゴルフ雑誌やテレビ番組を見ていると「アベレージゴルファー向け」という言葉をよく見かけませんか。

なんとなく「普通くらいの腕前の人」というイメージはあっても、具体的にどのくらいのスコアで回る人を指すのか、明確な定義を知らない方も多いかもしれません。

アベレージゴルファーとは、一般的に平均スコアが100前後のアマチュアゴルファーを指す言葉であり、ゴルフ人口の中で最も大きな割合を占める層です。

初心者を卒業し、ある程度ラウンドに慣れてきたものの、なかなか90を切れないといった悩みを抱えている段階でもあります。

この記事では、アベレージゴルファーの具体的な定義や特徴、そしてそこから一歩抜け出して上級者を目指すためのポイントについて解説します。

自分の現在のレベルを客観的に理解することは、適切な目標設定や練習方法を見つけるための第一歩になるはずです。

アベレージゴルファーの定義とスコアの現実

一般的な平均スコアは100前後と言われている

アベレージゴルファーの基準に厳密な決まりはありませんが、一般的には平均スコアが90台後半から100ちょっとくらいのプレーヤーを指します。

たまに90台が出るけれど、調子が悪いと110くらい叩いてしまうといった、スコアに波がある状態もこの層の特徴です。

日本のゴルフ場におけるアマチュアの平均スコアもこのあたりに集中しており、まさに「平均的なゴルファー」と言えます。

このレベル帯の人は、基本的なルールやマナーは理解しており、プレーの進行にも問題がないため、安心して同伴できるゴルファーでもあります。

初心者を卒業してアベレージ層に入るための条件

ゴルフを始めたばかりの初心者は、空振りをしたりボールに当たらなかったりと、スコア以前の問題に直面します。

しかし、練習を重ねてボールがある程度前に飛ぶようになり、コースを走り回らずにプレーできるようになれば、初心者は卒業です。

スコアで言えば、コンスタントに120を切れるようになってくると、アベレージゴルファーの入り口に立ったと言えるでしょう。

この段階になると、ただ打つだけでなく、「どうすればスコアが縮まるか」という戦略的な思考が芽生え始めます。

90切りやシングルプレーヤーとの技術的な違い

アベレージゴルファーとその上のレベルである「上級者」や「シングルプレーヤー」との間には、明確な技術の差が存在します。

上級者はミスショットをしたとしても、その幅が小さく、致命的なトラブルにならないようにコントロールする能力に長けています。

一方、アベレージゴルファーは一発のナイスショットはプロ顔負けでも、ミスをする時はOBや池ポチャなど、スコアを大きく崩すミスをしてしまいがちです。

リカバリー能力やショートゲームの精度、そして何よりメンタルコントロールの面で、上級者とは大きな隔たりがあります。

ドライバーの飛距離よりも安定性が求められる段階

多くのゴルファーはドライバーで遠くへ飛ばすことに憧れを持ちますが、アベレージゴルファーにとって必要なのは飛距離よりも方向性です。

250ヤード飛んでもOBであれば意味がありませんが、200ヤードでもフェアウェイにあれば、次のショットが格段に打ちやすくなります。

この層のプレーヤーは、飛距離を求めるあまりスイングを崩してしまうケースが多く見られます。

自分の能力を過信せず、安定してフェアウェイをキープできるショットを身につけることが、次のレベルへ進むための必須条件です。

よくあるミスを減らすことが脱出への鍵となる

アベレージゴルファーのスコアカードを見ると、パーやボギーの中に、トリプルボギーやダブルパーといった大叩きが混ざっていることがよくあります。

これは技術不足もさることながら、ミスを取り返そうとして無理なショットを選択し、さらにミスを重ねる悪循環が原因です。

「ミスは素直に認めて1打罰を受け入れる」といった冷静な判断ができれば、大崩れを防いでスコアをまとめることが可能になります。

ナイスショットを増やすことよりも、致命的なミスを減らすことに意識を向けるのが、アベレージゴルファー卒業のポイントです。

多くのアマチュアが長期間このレベルに留まる理由

ゴルフ人口の中でアベレージ層が最も多い理由は、ここから先に進むためには練習量と正しい知識が必要になるからです。

付き合いでゴルフをする程度であれば100前後で十分に楽しめますが、70台や80台を目指すとなると、アスリートのような取り組みが求められます。

仕事や家庭がある中で、練習時間を確保し、スイング改造やトレーニングを行うのは容易ではありません。

そのため、多くの人が「楽しみながら回れるレベル」であるアベレージゴルファーとして、長くゴルフライフを続けることになるのです。

アベレージゴルファーを卒業して上達するための戦略

自分に合ったやさしいクラブを選ぶことの重要性

アベレージゴルファーが上達するためには、見栄を張らずに自分に合った「やさしいクラブ」を使うことが大切です。

プロが使うような難しいマッスルバックのアイアンや、ハードなスペックのシャフトは、ミスヒットに厳しくスコアを崩す原因になります。

最近のクラブは進化しており、ミスヒットに強く、ボールが上がりやすい設計のモデルがたくさん発売されています。

道具の力を借りてミスをカバーすることで、精神的な余裕が生まれ、結果的に良いスコアにつながることは珍しくありません。

無理なパーオンを狙わずボギーペースを徹底する

90切りを目指すのであれば、全ホールでパーを取る必要はなく、全てのホールをボギーで回ればスコアは90になります。

アベレージゴルファーは、2打目で無理にグリーンを狙ってバンカーや池に入れることが多いですが、これは避けるべきです。

「3オン2パットのボギーで良い」と割り切り、花道などの安全な場所に運ぶマネジメントを徹底しましょう。

パーオン（規定打数より2打少なく乗せること）にこだわらず、ボギーオン率を高めることが、アベレージ脱出の近道です。

グリーン周りのアプローチでスコアをまとめる技術

ショットが多少乱れても、グリーン周りからのアプローチが上手ければ、スコアを崩さずに耐えることができます。

アベレージゴルファーは、アプローチの引き出しが少なく、どんな状況でもサンドウェッジ1本で対応しようとしがちです。

ピッチングウェッジや9番アイアンを使った「転がすアプローチ（ランニングアプローチ）」を覚えると、大きなミスが減りチップインの確率も上がります。

練習場ではフルショットだけでなく、30ヤード以内の小さなアプローチ練習に時間を割くようにしましょう。

パット数を減らすための距離感とライン読みの基礎

スコアの約4割を占めるパッティングは、アベレージゴルファーが最も短期間で改善できるポイントです。

3パットや4パットを減らすためには、方向性よりも「距離感」を合わせることに集中する必要があります。

朝の練習グリーンでその日の速さを掴み、スタートしてからは歩測などをして距離を把握する習慣をつけましょう。

1メートル以内のショートパットを確実に沈められるようになれば、スコアは劇的に安定してきます。

練習場でのスイング作りとコースマネジメントのバランス

練習場ではナイスショットが出るのに、コースに出ると打てないというのは、アベレージゴルファーに共通する悩みです。

これは、練習場の平らなマットとは違い、コースには傾斜や芝の抵抗、風などの自然条件があるためです。

スイングを綺麗にすることも大切ですが、傾斜地からの打ち方や、ラフからの脱出方法など、実践的な対応力を身につける必要があります。

また、自分のミスが出やすい傾向を知り、コース上で危険なエリアを避けるマネジメント能力も同時に磨いていきましょう。

自分の飛距離を正確に把握してコースを攻略する

コース攻略において、自分の各番手の飛距離を正確に把握しておくことは非常に重要です。

「当たれば150ヤード飛ぶ」という最大飛距離ではなく、「平均してこれくらい飛ぶ」というキャリーの距離を知る必要があります。

自分の距離を知っていれば、池やバンカーを超えるのか、手前に刻むのかの判断が明確になり、迷いなくショットできます。

最近はGPS距離計なども普及しているので、それらを活用して自分のリアルな飛距離データを収集することをおすすめします。

まとめ：アベレージゴルファーとは楽しみながら上達を目指す最大の層